LANジャックとは?種類や取り付け方、工事の費用相場を解説

インターネット環境を整える際、「LANジャックとは何のためにあるのか」「LANジャックにはどのような種類があるのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

LANジャックは、LANケーブルを接続してパソコンやネットワーク機器を有線で通信できるようにするための差込口で、オフィスや家庭のネットワーク環境を構築する上で重要な役割を担っています。LANジャックには複数の種類があり、使用するLANケーブルや通信規格によって適した製品が異なります。また、新たにLANジャックを設置する場合は、配線工事や部材の費用が発生するケースもあるため、事前に必要な工事内容や費用相場を把握しておくことが大切です。

本記事では、LANジャックの基本的な仕組みや種類をはじめ、取り付け方、設置する際の注意点、工事にかかる費用相場まで詳しく解説します。

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目次

LANジャックとは

電源コンセントと並んで壁面に設置されたLANジャック

LANジャックとは、LANケーブルを接続するために壁や床、情報コンセントなどに設置されている差込口のことです。「LANジャック」という呼び方が一般的ですが、正式には「LANのモジュラージャック」と呼ばれます。モジュラージャックとは、通信ケーブルを接続するために壁などへ設置された、コンセントのような差込口を指します。

モジュラージャックには、主にLAN用と電話用の2種類があり、どちらも見た目が似ていますが、差込口の大きさが異なるため、使用するケーブルに適したものを選ぶことが大切です。

LAN用のモジュラージャックにはLANケーブルを接続し、パソコンやネットワーク機器などを有線でネットワークへ接続できます。

また、LANケーブルの先端には「ラッチ」と呼ばれるツメが付いており、モジュラージャックに差し込むと「カチッ」と音がして固定されます。そのため、ケーブルを多少引っ張った程度では簡単に抜けにくく、安定した通信環境を維持しやすい点も特徴です。

ここでは、LANジャックの基本的な役割を理解した上で、モジュラージャックの種類やそれぞれの特徴について詳しく解説します。

LANのモジュラージャックの種類

LANのモジュラージャックは、差込口の形状だけを見ると「RJ-45」と呼ばれる規格が一般的です。ただし、モジュラージャックには複数の通信規格があり、対応できる通信速度が異なります。そのため、LANジャックを選ぶ際は、見た目や差込口の形状だけで判断するのではなく、必要な通信速度に対応した規格を選ぶことが大切です。

代表的な規格と対応速度は、以下のとおりです。

規格対応速度
Cat5100Mbps
Cat5e1Gbps
Cat61Gbps
Cat6A10Gbps
Cat710Gbps
Cat825Gbps・40Gbps

※対応速度は規格上の代表的な値であり、実際の通信速度は使用する機器やLANケーブル、ネットワーク環境などによって異なります。

また、LANのモジュラージャックだけを対応規格に合わせれば良いわけではありません。パソコンやプリンター、サーバーなど、接続する機器側にも「LANポート」が搭載されており、こちらにも対応する通信速度やカテゴリがあります。例えば、10Gbpsの通信環境を構築したい場合でも、接続する機器のLANポートが1Gbpsまでしか対応していなければ、LANジャックやケーブルを10Gbps対応にしても本来の性能を発揮できません。

接続機器側のLANポートについては、規格・対応速度・カテゴリを確認しておきましょう。

LANポートの規格対応速度対応カテゴリの目安
100BASEーTX100MbpsCat5以上
1000BASEーT1GbpsCat5e以上
10GBASEーT10GbpsCat6A以上
25GBASEーT25GbpsCat8など

LANジャックを新設・交換する際は、インターネット回線の通信速度だけでなく、LANケーブルやルーター、スイッチングハブ、接続するパソコンなど、ネットワークを構成する機器全体の規格を確認することが重要です。どこか一つの機器が低い速度にしか対応していない場合、ネットワーク全体の通信性能が制限される可能性があります。

そのため、LANジャックを選ぶ際は「どの程度の通信速度が必要なのか」を明確にした上で、使用するLANケーブルや接続機器との規格を統一することがポイントです。

LANのモジュラージャックは自分で取り付けられる?

LANのモジュラージャックは、必要な工具や材料を用意すれば、自分で取り付けられるケースがあります。

取り付ける作業そのものには、基本的に資格は必要ありません。そのため既存のLAN配線を利用してモジュラージャックを交換するなど、比較的簡単な作業であればDIYで対応できる場合があります。ただし、LANケーブルを新たに配線する場合や、壁の内部・天井裏などを通して配線する場合は、作業の難易度が高くなります。無理に施工すると、配線がうまく通らないだけでなく、壁や床を傷つけたり、通信できないなどのトラブルにつながったりする可能性があります。

特に、以下のようなケースでは専門的な知識や技術が必要になるため、無理に自分で施工せず、LAN配線工事に対応できる業者へ依頼することをおすすめします。

  • 配線を壁内に通すための配管がない場合
  • 1階と2階など、異なるフロアをまたいでLANケーブルを配線する場合
  • 壁や床などに穴を開けて配線する必要がある場合
  • 同じ差込口のプレート内に電源コンセント(100V)が含まれる場合
  • 配線するLANケーブルの本数が多く、複雑な配線が必要な場合

特に注意したいのが、電源コンセントを含む工事です。LANのモジュラージャックの取り付け自体に資格は必要ありませんが、100Vの電源コンセントに関する工事には電気工事士の資格が必要となります。LAN配線と電気工事が関係する場合は、資格を持つ専門業者へ依頼しましょう。

LANのモジュラージャックを自分で取り付ける場合は、作業内容が資格を必要としない範囲か、配線環境に無理がないかを事前に確認することが大切です。少しでも作業に不安がある場合や、壁内配線・複数フロアへの配線が必要な場合は、専門業者に相談すると安心です。

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LANのモジュラージャックを取り付けるのに必要な道具

LANのモジュラージャックを自分で取り付ける場合は、LANジャックやLANケーブルなどの材料に加えて、ケーブルの加工や取り付けに使用する工具を準備する必要があります。

特に、LANケーブルの芯線をジャックの端子へ正しく接続する作業では、専用工具があると作業しやすくなります。

主な道具と用途は、以下のとおりです。

道具用途
プラスドライバー壁の取り付け枠を固定したり、取り外したりする際に使用します。
マイナスドライバー壁面のコンセントプレートを取り外す際などに使用します。
ニッパーLANケーブルを必要な長さに切ったり、余分な芯線を処理したりする際に使用します。
カッターナイフLANケーブルの外側の被覆を取り除く際に使用します。
LANテスター配線後の導通状態を確認し、断線や結線ミスなどがないかをチェックします。
カシメ道具LANケーブルの切断や被覆の処理など、複数の作業に使用できる工具です。
ワイヤーストリッパーLANケーブルの被覆を剥がし、内部の芯線を露出させるために使用します。
パンチダウン工具LANジャックの端子部分にLANケーブルの芯線を押し込み、しっかり固定するために使用します。
通線ワイヤー壁内の配管へLANケーブルを通す際に使用します。

このほか、取り付けるための「LANジャック」「LAN用コンセントカバー」「コンセント取り付け枠」、必要に応じてLANケーブルなどの材料も用意しましょう。壁内配線を行う場合は、LANケーブルを配管へ通すための通線ワイヤーも必要になります。

なお、すべての工具を個別に揃える必要があるとは限りません。例えば、カシメ工具にはケーブルの切断や被覆処理などの機能が備わっている製品もあるため、ニッパーやストリッパーの代わりとして使用できる場合があります。また、LANジャックの製品によっては、芯線を押し込むための工具が付属しているケースもあります。

LANのモジュラージャックを取り付ける際は、事前に使用する製品の仕様や必要な工具を確認し、不足しているものを準備しておくことが大切です。配線後の通信トラブルを防ぐためにも、LANテスターを用意して、取り付け後に正常に通信できるか確認を行いましょう。

LANのモジュラージャックを取り付ける手順

専用工具でLANジャックに芯線を結線する様子

LANのモジュラージャックを取り付ける際は、壁面のプレートを外してLANケーブルを加工し、モジュラージャックへ結線した上で、最後にプレートを元へ戻します。既存の配管を利用してLANケーブルを通す場合は、通線作業も必要です。

ここでは、LANのモジュラージャックを取り付ける基本的な手順を5つのステップに分けて解説します。

1. フェースプレートと取り付け枠を外す

まず、LANのモジュラージャックを設置する場所にあるフェースプレートを取り外します。プレートを外したら、ドライバーを使って壁面の取り付け枠も取り外し、LANケーブルを接続できる状態にします。作業前にはLANケーブルをルーターなどのネットワーク機器から外しておきましょう。

2.LANケーブルを加工する

壁内からLANケーブルを引き出し、先端部分の被覆を剥がして内部の芯線を露出させます。芯線を傷つけないよう注意しながら加工し、モジュラージャックに表示されている色や結線方式を確認して、正しい位置へ接続できるよう準備します。

3. LANジャックに芯線を結線する

LANケーブルの8本の芯線を、モジュラージャックに表示されている配線色に合わせて溝へ配置します。芯線を必要以上にほどくとノイズの影響を受けやすくなるため、よりをできるだけ残した状態で作業し、パンチダウン工具などを使って端子の奥までしっかり固定することがポイントです。

4. LANジャックを取り付け枠に固定する

結線が終わったら、余分な芯線を切り取ってモジュラージャックのカバーを閉じます。その後、LANジャックを取り付け枠にはめ込み、向きを確認してから壁面へ固定します。LANジャックがしっかり固定されていることを確認し、ぐらつきがない状態に仕上げましょう。

5. フェースプレートを取り付けて通信を確認する

最後に、フェースプレートを取り付けて、LANのモジュラージャックの設置は完了です。

取り付け後はLANケーブルを接続し、LANテスターなどを使用して導通状態を確認すると、断線や結線ミスなどのトラブルを発見しやすくなります。実際にパソコンなどを接続して、正常に通信できるか確認しておくことも大切です。

なお、別室や別フロアにLANジャックを新設する場合は、これらの作業に加えて壁内配線が必要になります。配管がある場合は通線ワイヤーを使ってLANケーブルを通しますが、配管がない場合や複数のフロアをまたぐ配線は難易度が高くなるため、専門業者への依頼をおすすめします。

業者に工事を依頼する場合の費用相場

LANのモジュラージャックを新設したり、別の場所へ移設したりする場合は、LANケーブルの配線やジャックの取り付けなどの工事が必要になることがあります。工事費用は、配管の有無や配線する距離、階をまたぐかどうかなど、施工環境によって大きく異なります。

LANのモジュラージャックに関する工事費用は、あくまで目安として以下を参考にしてください。実際の費用は現地の状況や施工内容によって変動するため、正確な金額を知りたい場合は、業者に現地調査や見積もりを依頼することをおすすめします。

工事内容費用相場の目安
配管ありの配線工事30,000円~
配管なしの配線工事100,000円~
階をまたぐ配線工事100,000円~
既存のコンセントへの追加工事20,000円~

配管がすでに設置されている場合は、既存の配管を利用してLANケーブルを通せるため、比較的施工しやすくなります。一方、配管がない場所では、壁や天井に沿ってケーブルを配線したり、新たに配線経路を確保したりする必要があるため、配管がある場合よりも費用が高くなるケースがあります。

また、1階から2階など、異なるフロアをまたいでLANケーブルを配線する場合も注意が必要です。階をまたぐ配線では、建物の構造や配線ルートによって作業内容が大きく変わるため、一般的な同一フロア内の工事と比べて費用が高くなる可能性があります。

すでに設置されているコンセントプレートにLANジャックを追加するだけであれば、大規模な配線工事が不要なケースもあります。ただし、既存の配線状況やプレートの仕様によって施工方法は異なるため、必ずしも安価に施工できるとは限りません。

このように、LANのモジュラージャックの工事費用は、単純にジャックの取り付けだけで決まるものではありません。配線距離や建物の構造、既存設備の状態、施工するLANケーブルの本数などによっても変動します。特にオフィスなどで複数のLANジャックを新設する場合は、必要な箇所をまとめて施工することで効率よくネットワーク環境を整えられる場合もあります。

そのため、工事を依頼する際は、希望する設置場所や使用する機器などを事前に伝え、現地の状況を確認した上で見積もりを出してもらうと安心です。

LAN工事のことならランテックにご相談ください

LANのモジュラージャックは、パソコンやネットワーク機器を有線で接続し、安定した通信環境を構築するために欠かせない設備です。取り付け自体は自分でできるケースもありますが、壁内配線や階をまたぐ工事など、施工環境によっては専門的な知識や技術が必要になります。LANジャックの新設・交換や配線工事を検討している場合は、専門業者への依頼がおすすめです。

ランテックでは、法人向けのLAN配線工事やネットワーク環境の構築に対応しており、現地調査・見積もりを無料で実施しています。建物の構造や既存設備の状況を確認した上で、用途や環境に適した施工方法をご提案します。

また、全国に事業所があり、幅広いエリアでLAN工事に対応できる体制を整えています。工事後の保守サポートにも対応しているため(一部有料)、導入後のネットワークトラブルについても相談しやすい点が特徴です。

LANのモジュラージャックの新設・交換からLAN配線、ネットワーク環境の構築まで、LAN工事に関するお悩みはランテックへご相談ください。

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